

2026.01.05
2025年12月の金相場は、国内・海外ともに高値圏を維持しながら、月を通して緩やかな右肩上がりで推移した1ヶ月でした。
日々の値動きでは上昇と調整を繰り返した動きでした。月初から月末にかけて価格水準は徐々に切り上がっており、全体としては底堅い流れが続きました。
このコラムでは、国内金相場・海外金相場・為替のデータをもとに、2025年12月の金相場を振り返りながら、値動きの特徴や背景を整理していきます。
12月の金相場は、国内・海外ともに高値圏を維持しながら、月を通して緩やかな右肩上がりの推移となりました。
まずは全体像を簡潔に整理します。

上のグラフを見ると、2025年12月の国内金相場は、高い水準を保ちながら、じわじわと上昇していった様子が分かります。
月を通して大きく崩れる場面はほとんどありませんでした。一時的に調整が入る日があっても、下値は限定的で、すぐに持ち直す動きが続きました。
特に月後半にかけては、海外相場の強さや貴金属市場全体の上昇を背景に、押し目が入りにくい地合いがはっきりと表れています。

為替相場(ドル/円)は、12月を通して円安基調が続きました。
円高方向へ大きく振れる場面は少なく、国内金相場にとっては下支えとなる環境が維持されています。
為替面で大きな変動がなかったことも、相場の安定感につながったといえます。

2025年12月の海外金相場(ドル建て)は、月を通して右肩上がりの基調が続きました。
一時的に足踏みする場面はあったものの、大きく崩れる動きは見られず、高値圏を切り上げるような推移となっています。

海外相場と国内相場を比較すると、12月は両者が比較的きれいに連動した月だったことが分かります。
海外相場がじわじわと水準を切り上げる中で、国内相場も同様に下値を切り上げ、大きなズレは生じませんでした。
特に12月後半は、海外相場の上昇が国内相場にも反映されやすい地合いとなり、下げにくく、安定した値動きが続いています。
2025年12月の金相場は、月を通して右肩上がりの推移となりました。
その背景には、地政学リスクの高まりと貴金属市場全体の急騰という、2つの大きな材料がありました。
ここでは、12月の相場を押し上げた主なニュースを整理します。
12月は、ベネズエラとアメリカの関係を巡る報道が相次ぎました。
とくに、原油タンカーの拿捕(だほ)や制裁を巡る対立が伝えられたことで、中南米地域の地政学リスクが改めて意識される局面がありました。
こうしたニュースは、直接的に金需給を変えるものではありません。
しかし、
・国際情勢の不安定化
・エネルギー・資源を巡る緊張
・米国の対外政策リスク
といった要素が重なることで、市場ではリスク回避姿勢が強まりやすくなります。
12月の海外金相場が下げにくかった背景には、このような「地政学リスクを警戒する空気」がじわじわと相場を支えていた側面があると考えられます。
12月後半には、銀やプラチナ価格が急騰しました。
銀は史上最高値圏に接近し、プラチナも短期間で大きく値を伸ばす展開となっています。
この動きは、
・米国の利下げ観測
・関税や通商政策を巡る不透明感
・AI・工業用途を含む需要期待
といった複数の要因が重なった結果とみられています。
貴金属市場では、一部の金属が強く動くと、資金が市場全体に波及しやすいという特徴があります。
12月はまさにその形となり、
・銀・プラチナが先行して上昇
・貴金属全体への注目度が上昇
・金も相対的に買われやすい環境に
という流れが形成されました。
2025年12月の金相場は、全体としては右肩上がりでした。しかし、日々の値動きを見ると上昇・下落が比較的大きく出た日もいくつか確認できます。
ここでは、前日比で動きが大きかった5日を日付順に整理します。
12月17日:23,529円/g → 18日:23,769円/g(+240円/1日)
中旬にかけて、海外相場が高値圏を維持する中、国内相場も押し目買いが入りやすい状況が続きました。
この日はその流れを受け、1日で200円超の上昇となっています。
12月19日:23,745円/g → 22日:24,222円/g(+477円/1日)
週明けの取引で、海外相場の上昇と円安基調が重なり、国内相場は一気に水準を切り上げる動きとなりました。
12月後半の上昇局面の起点といえる日です。
12月22日:24,222円/g → 23日:24,669円/g(+447円/1日)
前日の上昇に続き、この日も400円超の大幅上昇。
海外相場の強さがダイレクトに反映され、短期的な買いが集中したとみられます。
12月27日:24,724円/g → 29日:24,480円/g(−244円/1日)
月末を控え、直前までの上昇に対する利益確定売りが入りやすい局面となりました。
ただし、下落幅は限定的で、急落には発展していません。
12月29日:24,724円/g → 30日:23,983円/g(−741円/1日)
月末最終取引日は、12月最大の下落幅を記録。
年末要因によるポジション調整や、直前までの急上昇に対する利益確定が一気に出たと考えられます。
・上昇局面では400円超の動きが連続
・下落局面でも、調整はあったが一時的
・月末の下落を除けば、全体としては上向きの流れが維持
12月の金相場は、大きな流れとしては強さを保ちつつ、日々の値動きで調整を挟むという特徴的な1ヶ月だったといえるでしょう。
2025年12月の金相場は、月を通して見ると右肩上がりの流れが続いた1ヶ月でした。
日々の値動きでは上下に振れる場面もありましたが、大きく崩れる局面は限られ、全体としては高値圏を維持しています。
月前半から中旬にかけては、海外相場の底堅さや為替環境の安定を背景に、国内相場も下げにくい地合いが形成されました。
調整が入る場面でも下値は限定的で、押し目では買いが入りやすい状況が続いています。
また12月は、ベネズエラとアメリカを巡る緊張関係など、地政学的リスクが意識される場面もありました。
こうしたニュースは短期的な価格変動を直接生むものではありません。しかし、市場心理の面では安全資産である金を意識させやすい環境を作っていたといえるでしょう。
月後半にかけては、銀・プラチナといった他の貴金属価格が急伸。その結果、貴金属市場全体への注目度が一段と高まりました。
その流れの中で、金も相対的に買われやすくなり、国内相場は一段高となる局面が見られました。
月末には、年末特有のポジション調整や利益確定売りにより、一時的に大きな下落が発生しました。しかし、高値圏を大きく崩す動きにはつながっていません。
総じて12月は、地政学リスク・貴金属市場全体の上昇・為替環境といった要因が重なり、「調整を挟みながらも、基調としては上向き」という相場展開が続いた月だったといえるでしょう。
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