

2026.07.07
2026年6月のポケモンカード市場では、5月に始まった相場調整がさらに進み、幅広いカードで価格の下落が見られました。
特に、高額カードのPSA10では大きく相場を下げたものが多く、過去の人気カードにも調整が広がっています。
一方で、下落幅が比較的小さかったカードや、新弾発売後の初期相場から調整したカードもあり、値動きの背景はそれぞれ異なります。
本コラムでは、2026年6月に注目された6枚の相場推移を振り返りながら、市場全体の動きを整理していきます。

収録:スタートデッキ100 バトルコレクション
発売日:2025年12月19日
カード番号:766/742
価格推移:2026年6月30日時点
未鑑定品:900,000円
PSA10:2,000,000円
PSA10認定枚数:290枚
4月に大きく高騰し、5月も高額帯で取引されていたメガリザードンYex MURは、6月に入って相場の下落が大きく進みました。
未鑑定品は、5月末時点では1,200,000円前後で取引されていましたが、6月22日時点では900,000円まで下落しました。その後は大きな値動きが見られず、6月30日時点でも900,000円となっています。
5月末と比較すると、未鑑定品は約25%下落しました。
一方、PSA10では未鑑定品以上に大きな下落が見られました。
5月末時点では3,700,000円前後で取引されていましたが、6月22日時点では2,600,000円まで下落しました。さらに月末にかけても下落が続き、6月30日時点では2,000,000円となっています。
5月末から6月末までの下落率は約46%となり、わずか1か月で相場がほぼ半値近くまで下落した形です。
PSA10の認定枚数は、5月末時点の228枚から6月30日時点では290枚へ増加しました。1か月で62枚増加しており、市場に流通するPSA10が徐々に増えていることも確認できます。
メガリザードンYex MURは、2026年4月にPSA10が400万円を超える水準まで急騰し、現行カードを代表する高額カードの一つとなりました。
しかし、6月はPSA10を中心に大幅な下落が進んでおり、短期間で高騰した反動が強く表れた可能性があります。
また、PSA10の認定枚数は増えているものの、6月末時点でも290枚と、現行カードの中では多いとはいえない水準です。そのため、今回の下落は供給量の増加だけではなく、高額帯のカードに対する買いの弱まりや、ポケモンカード市場全体の調整も影響していると考えられます。
6月末時点では、未鑑定品が90万円、PSA10が200万円となりました。今後はこの水準で相場が落ち着くのか、それともさらに下落が進むのかが注目されます。

収録:スタートデッキ100 バトルコレクション
発売日:2025年12月19日
カード番号:764/742
価格推移:2026年6月30日時点
未鑑定品:220,000円
PSA10:400,000円
PSA10認定枚数:4,893枚
2026年に入って大きく相場を伸ばしていたピカチュウexは、5月後半から始まった調整が、6月に入ってさらに進みました。
未鑑定品は、5月末時点では258,000円前後で取引されていましたが、6月25日時点では200,000円まで下落しました。その後はやや持ち直し、6月30日時点では220,000円となっています。
5月末と比較すると、未鑑定品は約15%下落しました。
一方、PSA10では未鑑定品以上に大きな下落が見られました。
5月末時点では575,000円前後でしたが、6月25日時点では440,000円まで下落しました。その後も価格を下げ、6月30日時点では400,000円となっています。
5月末から6月末までの下落率は約30%となり、PSA10では1か月で大幅な調整が進みました。
PSA10の認定枚数は、5月末時点の3,809枚から、6月30日時点では4,893枚へ増加しました。1か月で1,084枚増えており、引き続き速いペースでPSA10の供給量が増えています。
ピカチュウexは、2026年4月に未鑑定品が300,000円、PSA10が670,000円まで上昇していました。
しかし、5月後半から相場が下落し始め、6月には調整がさらに進みました。特にPSA10では、認定枚数が1か月で1,000枚以上増えており、市場に流通する鑑定品の増加が、価格下落の一因になっていると考えられます。
一方で、未鑑定品は6月25日の200,000円から、月末には220,000円までやや持ち直しました。未鑑定品とPSA10で月末の動きに違いが出た点も、6月相場の特徴といえます。
6月末時点では、未鑑定品が220,000円、PSA10が400,000円となりました。今後はPSA10の認定枚数がさらに増える中で、この水準を維持できるのかが注目されます。

収録:アビスアイ
発売日:2026年5月22日
カード番号:118/081
価格推移:2026年6月30日時点
未鑑定品:71,000円
PSA10:240,000円
PSA10認定枚数:75枚
5月22日に発売された「アビスアイ」の中で、最も高い初動相場となったメガダークライex MURは、6月に入って価格の調整が進みました。
未鑑定品は、発売直後の5月25日時点では126,000円で取引されていました。5月末時点でも120,000円前後を維持していましたが、6月23日時点では75,000円まで下落し、6月30日時点では71,000円となっています。
5月末の120,000円と比較すると、6月末までに約41%下落しました。発売直後の5月25日時点と比べた場合は、約44%の下落となります。
PSA10は6月後半から市場に出始め、6月23日時点では300,000円前後で取引されていました。その後は価格を下げ、6月30日時点では240,000円となっています。
わずか1週間ほどで約20%下落しましたが、PSA10は市場に出始めたばかりであり、発売直後の高い初期相場から調整が入った動きと考えられます。
PSA10の認定枚数は、6月30日時点で75枚です。現時点では認定枚数が少なく、流通量もまだ限られている段階といえます。
メガダークライex MURは、「アビスアイ」の発売直後に高い注目を集め、未鑑定品は12万円台まで上昇しました。
ただし、新弾の高額カードは、発売直後には流通量が少なく、初動価格が高くなりやすい傾向があります。その後、出品数や取引数が増えるにつれて、相場が落ち着いていく動きは、これまでの新弾カードでも見られました。
今回のメガダークライex MURも、市場全体の下落と同じ動きとして捉えるより、発売直後の初期相場から適正な価格帯を探る過程で、調整が進んだカードと考えるほうが自然です。
PSA10についても、6月末時点の認定枚数は75枚とまだ少なく、相場が十分に形成されている段階とはいえません。
今後は未鑑定品の流通量に加え、PSA10の認定枚数や取引件数が増える中で、どの水準に相場が落ち着くのかが注目されます。

収録:ブラックボルト
発売日:2025年6月6日
カード番号:174/086
価格推移:2026年6月30日時点
PSA10:98,000円
PSA10認定枚数:12,246枚
2026年春にかけて相場を伸ばしていたゼクロムex BWRのPSA10は、5月に続いて6月も下落しました。
PSA10は、4月23日時点で145,000円まで上昇していましたが、5月29日時点では120,000円まで下落しました。
6月に入ってからも弱い動きが続き、6月26日時点では92,000円まで価格を下げています。その後はやや持ち直し、6月30日時点では98,000円となりました。
5月29日の120,000円と比較すると、6月末までの下落率は約18%です。6月26日の安値からは小幅に反発したものの、月末時点でも10万円を下回る水準となっています。
PSA10の認定枚数は、5月29日時点の11,429枚から、6月30日時点では12,246枚へ増加しました。1か月ほどで817枚増えています。
前月は、4月23日時点の10,626枚から、5月29日時点の11,429枚へ803枚増加していました。そのため、6月の認定枚数の増加ペースは、前月とほぼ変わっていません。
ゼクロムex BWRは、PSA10の認定枚数が引き続き増加しているものの、その増加ペース自体は前月から大きく変わっていません。
それにもかかわらず、PSA10相場は5月29日の120,000円から、6月26日には92,000円まで下落しました。
6月のポケモンカード市場では、一部のカードでPSA10認定枚数が急増し、市場への流通量が大きく増えたことで、相場が下落する動きが見られました。
こうした下落が広がると、買い手がPSA10全体の値下がりを警戒し、認定枚数が特別増えていないカードについても取引を控える可能性があります。
ゼクロムex BWRは、認定枚数の増加ペースに大きな変化がない中で相場が下落しており、個別カードの供給量だけでなく、PSA10市場全体への警戒感が価格に影響した可能性が考えられます。
6月末には98,000円までやや持ち直しましたが、4月23日の145,000円と比較すると、約32%低い水準です。
今後はPSA10市場全体への警戒感が落ち着き、10万円前後で相場が安定するのか、それとも再び下落が進むのかが注目されます。

収録:イーブイヒーローズ
発売日:2021年5月28日
カード番号:095/069
価格推移:2026年6月30日時点
PSA10:760,000円
ブラッキーVMAXのPSA10は、2024年後半から長期的な上昇が続いていましたが、6月後半に相場の調整が見られました。
2024年6月時点では210,000円前後でしたが、2025年12月には570,000円まで上昇しました。2026年に入ってからも上昇が続き、2月7日時点では660,000円、4月10日時点では740,000円となっています。
その後、5月5日時点では840,000円、6月5日時点では860,000円まで相場を伸ばしました。
しかし、6月後半に入ると価格が下落し、6月26日時点では750,000円となりました。時点では760,000円までやや持ち直しています。
6月5日の860,000円と比較すると、月末までの下落率は約12%です。6月26日の安値からは小幅に反発したものの、月初の水準には戻っていません。
ブラッキーVMAXは、2024年から2026年6月初旬にかけて、長期間にわたり相場を伸ばしてきた人気カードです。
6月5日には860,000円まで上昇しましたが、6月後半には750,000円まで下落しており、これまで続いていた上昇相場に調整が入る形となりました。
一方で、6月26日の750,000円から、月末には760,000円までやや持ち直しています。また、2024年や2025年と比べれば、依然として高い相場水準を維持しています。
今後は75万円前後で相場が下げ止まるのか、それとも再び下落が進むのかが注目されます。

配布:Pokémon × Van Gogh Museum コラボレーション
配布年:2023年
カード名:Pikachu with Grey Felt Hat
カード番号:SVP 085
価格推移:2026年6月30日時点
PSA10:490,000円
ゴッホピカチュウのPSA10は、2026年に入ってから強い上昇が続いていましたが、5月以降は相場の調整が見られました。
2026年1月5日時点では275,000円でしたが、3月2日時点では370,000円、4月2日時点では430,000円まで上昇しました。
さらに5月1日時点では570,000円まで相場を伸ばしましたが、6月1日時点では530,000円まで下落しています。
6月も緩やかな下落が続き、6月30日時点では490,000円となりました。6月1日の530,000円と比較すると、1か月の下落率は約8%です。
5月1日の570,000円から見ると約14%下落しており、2か月続けて相場が下がる形となりました。
ゴッホピカチュウも6月は下落しましたが、今回取り上げたほかのカードでは、1か月で20%以上価格を下げたものも見られました。
それらと比較すると、ゴッホピカチュウの下落率は約8%にとどまっており、相場全体が弱い中でも比較的底堅い動きだったといえます。
6月末時点では50万円をわずかに下回る水準となりましたが、2025年末の240,000円や、2026年初めの275,000円と比べると、依然として高い相場を維持しています。
今後は49万円前後で相場が下げ止まるのか、それとも50万円を下回ったことで、さらに下落が進むのかが注目されます。
今回取り上げたカードを見ると、2026年6月のポケモンカード市場では、5月に始まった相場調整がさらに進み、幅広いカードで価格が下落しました。
特に、4月まで大きく高騰していた現行カードのPSA10では下落幅が大きく、過去の人気カードにも調整が広がっています。
一方で、新弾カードの初期相場からの調整や、相場全体の下落に巻き込まれたカードなど、価格が下がった背景はカードごとに異なります。
5月のポケモンカード市場では、4月まで急騰していた一部の高額カードに調整が見られました。
ただし、5月末時点では価格が一度持ち直したカードもあり、市場全体が明確な下落局面に入ったとは言い切れない状態でした。
しかし、6月に入ると下落はさらに進みます。
メガリザードンYex MURのPSA10は、5月末の3,700,000円から、6月末には2,000,000円まで下落しました。1か月で約46%価格を下げており、4月の高値4,100,000円と比較すると半値以下となっています。
ピカチュウexのPSA10も、5月末の575,000円から6月末には400,000円まで下落しました。未鑑定品についても、5月末の258,000円から220,000円まで価格を下げています。
このように、5月には「急騰後の調整」と見られていた値動きが、6月にはさらに大きな下落へ進みました。
特に高額帯のPSA10では、相場の先安感から取引が慎重になり、価格を下げなければ売却が成立しにくい状況が広がった可能性があります。
6月の相場下落を考えるうえで、PSA10認定枚数の増加も重要なポイントです。
ピカチュウexのPSA10認定枚数は、5月末時点の3,809枚から、6月末には4,893枚まで増加しました。1か月で1,084枚増えており、市場へ流通するPSA10が引き続き増えています。
認定枚数が短期間で増えると、売却を希望する出品も増えやすくなります。需要に対して供給が大きくなれば、価格を下げなければ取引が成立しにくくなり、相場下落につながる可能性があります。
また、一部カードでPSA10の流通量が急増して相場が下がると、買い手がほかのPSA10についても今後の値下がりを警戒するようになります。
その結果、認定枚数が特別増えていないカードについても取引が控えられ、市場全体の相場下落へ波及した可能性があります。
ゼクロムex BWRのPSA10認定枚数は、5月29日時点の11,429枚から、6月30日時点では12,246枚へ増加しました。ただし、増加数は817枚で、前月の803枚とほぼ同じペースです。
認定枚数の増加が特別加速していないにもかかわらず、相場は120,000円から98,000円まで下落しました。
この動きは、個別カードの供給量だけでなく、PSA10市場全体に広がった警戒感が価格に影響した可能性を示す例といえます。
6月の相場下落は、現行のMURやBWRだけに限られませんでした。
ブラッキーVMAXのPSA10は、2024年から長期的な上昇を続け、2026年6月5日には860,000円まで相場を伸ばしていました。
しかし、6月後半には750,000円まで下落し、6月30日時点では760,000円となっています。6月初旬の高値と比較すると、約12%の下落です。
ブラッキーVMAXは、発売から時間が経過した人気SAカードです。こうした過去の人気カードにも価格下落が見られたことから、6月の調整は一部の現行カードだけでなく、市場の広い範囲に及んだことが分かります。
一方で、6月末には安値からわずかに持ち直しており、長期的に見れば依然として高い相場水準を維持しています。
6月は幅広いカードで価格が下落しましたが、すべてのカードが同じ割合で下がったわけではありません。
ゴッホピカチュウのPSA10は、6月1日時点の530,000円から、6月30日時点では490,000円まで下落しました。下落率は約8%です。
メガリザードンYex MURやピカチュウexと比べると下落幅は小さく、相場全体が弱い中でも比較的底堅い動きとなりました。
カードの人気や希少性、国内外の需要などによって、下落相場でも価格の動きには差が出ています。
また、メガダークライex MURは、未鑑定品が5月末の120,000円前後から、6月末には71,000円まで下落しました。
ただし、こちらは5月に発売されたばかりのカードです。発売直後の流通量が少ない段階で形成された高い初期相場から、出品や取引が増える中で価格が調整された動きと考えられます。
そのため、メガダークライex MURの下落は、ほかのカードに見られた市場全体の調整とは分けて見る必要があります。
2026年6月のポケモンカード市場は、5月に始まった高額カードの調整がさらに進み、本格的な下落が広がった1か月となりました。
一部カードではPSA10認定枚数の増加により市場への流通量が増え、価格下落につながったと考えられます。
さらに、相場下落への警戒感がPSA10市場全体へ広がったことで、認定枚数が特別増えていないカードや、過去の人気カードにも下落が波及した可能性があります。
一方で、ゴッホピカチュウのように下落幅が比較的小さかったカードもあり、カードごとの需要の差も見られました。
6月末には一部カードで小幅な反発も確認できましたが、下落が止まったと判断するにはまだ早い状況です。
今後はPSA10認定枚数の増加に加え、取引件数や売買の成立価格を確認しながら、市場全体の警戒感が落ち着くのかを見ていく必要がありそうです。
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