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2025年7月ポケモンカード相場レポート ― ピカチュウが主導した上昇と反落

2025.08.07

はじめに

2025年7月のポケモンカード相場は、全体としてはやや落ち着いた印象があるものの、特定のカードでは引き続き注目すべき動きが見られました。

特に目立ったのは、やはりピカチュウ関連カード。6月の高騰ラッシュを経て、7月もその勢いを維持したカードがある一方で、反動による下落が見られるカードもありました。

このコラムでは、7月末時点の相場をもとに、注目度の高かった6枚のカードを取り上げ、それぞれの値動きと背景を振り返っていきます。

見返り美人ピカチュウ(PSA10)

価格推移:2025年7月31日時点で 210,000円

郵便局とのコラボで配布された本カードは、2025年に入ってから急騰。6月末時点の価格は20万円でしたが、7月も上昇を続けて21万円に達しました。

6月程の高騰は見せませんでしたが、以前高い相場推移となっております。

高騰の背景には、日本文化とのコラボデザインという希少性に加え、国内外のコレクター需要が集中していることが挙げられます。

Nのゾロアーク UR(未鑑定)

価格推移:2025年7月30日時点で 100,000円

5月以降に大きく値を下げたカードのひとつ。6月3日時点で17万円だった未鑑定品は、7月14日・30日時点でともに10万円まで下落しています。

一方で、PSA10は6月〜7月で横ばい(約23万→21万円)を維持。これにより、以前と比較して未鑑定品とPSA10での価格差が広がりました。

過大評価されていた未鑑定品が、ようやく本来の水準に落ち着いたとも言えるでしょう。

ピカチュウV(PSA10)

価格推移:2025年7月31日時点で 92,000円

「ゴールデンボックス」封入のプロモとして配布された1枚。6月24日時点では13万円台まで上昇していましたが、7月末には92,000円まで調整。

配布数が非常に多いことに加え、ピカチュウ系カード全体の勢いが落ち着いてきたことが影響したと考えられます。

ピカチュウ関連の中では珍しく下落傾向が見られたカードであり、今後の動向を見極めるうえでも注目したい1枚です。

ビクティニ BWR プロモ(未鑑定)

価格推移:2025年7月31日時点で 73,000円

2025年6月から継続配布中のプロモカード。先月末は10万円前後を記録していましたが、徐々に値を下げ、7月末には73,000円と約3割の下落となっています。

これは供給量の増加によるもので、今後も配布が続く限り、一定の下落圧力がかかり続けると考えられます。

一方で、希少性やキャラ人気の高さもあり、一定水準での反発の可能性も視野に入れておきたいところです。

ゴッホピカチュウ(PSA10)

価格推移:2025年7月31日時点で 145,000円

2025年に入ってから上昇基調が続いていた本カードですが、7月はやや調整。6月の128,000円から一時15万円台を突破したものの、月末には145,000円までやや値を戻す形となりました。

先月比では約4%の下落となったものの、依然として高値圏での取引が継続しており、相場の安定感は際立っています。

名探偵ピカチュウ(PSA10)

価格推移:2025年7月31日時点で 34,000円

2024年9月には6,500円だった本カード。それが約8か月後の7月末には34,000円まで上昇しており、5倍超の高騰となりました。

6月〜7月にかけては、ピカチュウ関連カードの高騰に伴い、比較的手の届きやすい本カードにも資金が流入した形です。

発行枚数は多い部類に入るため、今後も乱高下が想定されます。中長期での価格定着を期待したい1枚です。

【総括】先月同様ピカチュウ関連カードが相場を牽引

7月の相場でも、6月同様ピカチュウ関連カードの存在感が際立っていました。
高騰・調整・再上昇と、さまざまなパターンの動きが見られました。

特に「見返り美人ピカチュウ」や「名探偵ピカチュウ」は、短期間で大きく値を上げています。
これは、コレクター人気や話題性がしっかりと相場に反映された結果と言えそうです。

一方で、「ピカチュウV」のように価格が落ち着いたカードもあります。
この動きから、「ピカチュウなら何でも高騰する」という単純な図式が崩れてきた印象も受けました。

つまり今後は、同じキャラクターでも、カードごとの希少性や流通枚数、タイミングによって相場が大きく分かれる可能性があります。
そのため、全体的に見るだけでなく、一枚ずつの背景を冷静に判断する目がこれまで以上に大切になってくるでしょう。