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2026年2月プラチナ相場レポート|月初急落、その後の回復と不安定相場

2026.03.13

はじめに

2026年2月のプラチナ相場は、月初の急落から始まり、その後は反発と調整を繰り返す不安定な展開となりました。

とくに2月2日には**−2,524円という大きな下落が発生。相場は一気に水準を切り下げます。
さらに2月6日にも−1,810円**の下落が記録されました。月前半は非常に値動きの荒い状況が続きました。

一方で、月後半にかけては徐々に買い戻しの動きも見られました。そのため、国内プラチナ相場は12,300円台まで回復しています。

今回の相場では、金融政策観測、証拠金引き上げによる市場の流動性変化、さらに地政学リスクや通商政策といった複数の材料が重なりました。
その結果、2月のプラチナ相場は短期間で大きく上下する、ボラティリティの高い1ヶ月となりました。

このコラムでは、国内相場・海外相場・為替の動きを整理しながら、ニュースや市場の動向を踏まえて、2026年2月のプラチナ相場を詳しく振り返っていきます。

2026年2月のプラチナ相場をひと目で

🔸 国内プラチナ相場

月初に**−2,524円**の急落を記録。その後も下落と反発を繰り返しながら、月後半にかけて持ち直す展開となった。

🔸 海外プラチナ相場(ドル建て)

月初に大きく下落し、貴金属市場全体で流動性ショックの影響を受けた。その後は徐々に買い戻しが入り、相場は安定を取り戻した。

🔸 為替(ドル/円)

ドルは月初に反発し、円安傾向が継続。為替は国内プラチナ価格の下支え要因として作用した。

🔸 2月相場の特徴

金融政策観測による流動性ショックを起点に、地政学リスクや通商政策など複数の材料が交錯し、値動きの荒い1ヶ月となった。

🔸 注目ポイント

相場は急落後に回復を見せたものの、金融政策観測や地政学情勢の影響を受けやすく、引き続き不安定な環境が続く可能性がある。

国内相場と為替の動き

国内プラチナ相場の動き

2026年2月の国内プラチナ相場(円/g)は、急落した水準からスタートしました。
月初の2月2日は11,775円/gで取引が始まっています。

その後、月前半は一時的な反発が見られました。
2月5日には12,480円/gまで上昇。月初からの回復が確認できます。

しかし、翌営業日の2月6日には10,670円/gまで下落しました。
この日は2月の月間安値となり、短期間で価格が大きく動く展開となっています。

その後は急落後の水準で推移。中旬にかけては11,000円台前半〜後半を中心としたレンジでの値動きが続きました。

月後半に入ると相場は徐々に持ち直します。
2月26日には12,347円/gまで上昇し、月内で最も高い水準を記録しました。

最終営業日の2月27日は12,305円/gとなり、2月の国内プラチナ相場は次のような推移となりました。

・月初:11,775円/g
・月間安値:10,670円/g(2月6日)
・月間高値:12,347円/g(2月26日)
・月末:12,305円/g

2月の国内プラチナ相場の月間レンジは10,670円〜12,347円となりました。

結果として2月は、月初の急落で安値を付けた後、月後半にかけて水準を持ち直すV字型の値動きが確認できます。

為替の動き

2026年2月の為替相場(ドル/円)は、月初は155円台前半からスタートしました。

月前半にかけては円安方向の動きが続き、2月10日には157円台まで円安が進行しています。

その後は流れが変化し、中旬にかけては円高方向へ動きました。
2月13日には154円台まで円高が進行。月内で最も円高の水準を記録しています。

月後半は再びやや円安方向へ戻る動きとなりました。
2月後半は155円〜156円台を中心とした推移が続いています。

結果として2月の為替は、

・月初:155円台前半
・円安ピーク:157円台
・円高ピーク:154円台
・月末:155円台後半

という推移となりました。

月を通して見ると、前半の円安 → 中旬の円高 → 後半の持ち直しという形で、為替も月内で方向が変化する値動きとなっています。

海外プラチナ相場(ドル建て)の動き

2026年2月の海外プラチナ相場(ドル建て・NY市場終値)は、2月2日:2,121.6ドル/ozからスタートしました。

その後、2月4日には2,208.8ドル/ozまで上昇。月初は一時的に水準を切り上げる動きが見られます。

しかし、月前半には再び下落局面が現れました。
2月6日には2,070.6ドル/ozまで下落し、ここが2月の月間安値となっています。

その後は2,100ドル前後での推移が続き、月中にかけては比較的落ち着いた値動きとなりました。

相場の流れが変化したのは月後半です。
2月24日には2,330.6ドル/ozまで上昇。価格は大きく水準を切り上げました。

さらに上昇は続き、2月26日には2,487.2ドル/ozまで上昇。
この水準が2月の月間高値となっています。

最終営業日の2月27日は2,430ドル台で取引を終えました。

結果として2月の海外プラチナ相場は次のような推移となりました。

・月初:2,121.6ドル/oz
・月間安値:2,070.6ドル/oz(2月6日)
・月間高値:2,487.2ドル/oz(2月26日)
・月末:2,430.5ドル/oz

2月の海外プラチナ相場の月間レンジは2,070.6ドル〜2,487.2ドルとなりました。

グラフからは、2月6日に安値を付けた後、月末にかけて価格が大きく上昇する流れが確認できます。

2月のプラチナ相場に影響した主要ニュースまとめ

2026年2月のプラチナ相場は、月初に大きな下落が発生した一方で、月後半にかけては水準を切り上げる展開となりました。

2月は、金融政策観測の変化によるショックを起点に、その後は地政学リスクや通商政策を巡る報道が相場材料として意識された1ヶ月だったと整理できます。

ここでは、2月の値動きに影響を与えた主なニュースを時系列で整理します。

📌 月初:金融政策観測の変化と流動性ショック

1月30日(米国時間)、トランプ大統領がFRB次期議長にケビン・ウォーシュ氏を指名しました。

ウォーシュ氏は金融引き締めに前向きな「タカ派」と見られております。そのため、市場では流動性縮小への警戒感が急速に高まりました。

この動きを受けて貴金属市場では売りが強まり、2月初のプラチナ相場も大きく下落しています。

さらにCMEが貴金属先物の証拠金を引き上げたことで、ポジション調整が進み、価格変動が拡大する要因となりました。
金融政策観測と流動性要因が同時に意識されたことで、月初は貴金属市場全体でボラティリティが高まる展開となっています。

📌 月前半:米ロ核軍縮条約の失効

2月5日には、アメリカとロシアの核軍縮条約が失効したことが報じられました。

核軍縮体制の枠組みが崩れる可能性が意識され、地政学リスクが改めて注目される局面となります。

通常、こうした地政学リスクの高まりは貴金属価格の上昇要因となることが多いとされています。

しかし、翌6日のプラチナ相場は下落しました。

この動きからは、月前半の市場では地政学材料よりも、金融政策観測や流動性要因の影響が依然として強かった可能性が示唆されます。
地政学ニュースが伝わったものの、市場の主導材料はまだ金融政策関連だったと見ることができるでしょう。

📌 月中盤:中東情勢を巡る緊張

2月上旬には、イスラエルとイランを巡る報道が相次ぎました。

米政権とイスラエルがイランへの軍事行動を検討しているとの報道も行われました。そのため、中東情勢を巡る緊張が再び意識されます。

こうした地政学ニュースは、貴金属市場全体の値動きを左右する材料として断続的に意識されました。
金融政策ショックが一巡した後、市場では再び地政学リスクを材料とした値動きが見られる局面となっています。

📌 月後半:関税政策の法的根拠が揺らぎ、通商不透明感が再燃<h/3>

2月20日、米連邦最高裁は、トランプ政権が関税発動の根拠としていた1977年国際緊急経済権限法(IEEPA)について、関税導入を明示していないと指摘し、今回の措置は大統領権限の逸脱に当たると判断しました。

これにより、2025年8月7日に発動された関税政策の法的根拠が揺らぐ形となりました。

しかしその後、トランプ氏は1974年通商法122条に基づき、一律関税を改めて発動しています。

この流れによって、通商政策を巡る不透明感はむしろ継続する形となりました。
市場では、関税そのものの是非だけでなく、どの法的枠組みで政策が維持されるのかも意識される局面となっています。

プラチナは自動車触媒など工業用途の需要も持つ金属です。そのため、こうした通商政策の揺れは世界経済や工業需要の見通しと結びつきやすい材料として注目されました。

📌 2月のニュース構造まとめ

2月は、

・月初は金融政策観測の変化による急落
・前半は流動性要因が優勢
・中盤以降は地政学リスクが断続的に意識
・後半は通商政策が新たな材料

という構図でした。

1月が「地政学主導の上昇局面」だったのに対し、
2月は「政策ショックを起点に、複数の材料が交錯した相場」だったと整理できます。

相場が大きく動いた日を検証(2026年2月)

2026年2月の国内プラチナ相場は、月初の急落を起点に、その後も比較的大きな値動きが見られました。
ここでは、前日比で特に変動幅が大きかった日を日付順に整理します。

🔹 2月2日(月)|−2,524円

1月30日:14,299円/g → 2月2日:11,775円/g(−2,524円)

月初から大幅な下落が発生しました。
1月30日(米国時間)に報じられたFRB次期議長へのウォーシュ氏指名を受け、市場では金融引き締め観測が急速に強まりました。

さらにCMEによる貴金属先物の証拠金引き上げも発表。貴金属市場ではポジション調整が進みます。
こうした流動性要因が重なり、国内プラチナ相場は月初から大きく水準を切り下げました。

🔹 2月6日(木)|−1,810円

2月5日:12,480円/g → 2月6日:10,670円/g(−1,810円)

2月2日の急落後、相場はいったん持ち直していきました。そのため、2月5日には12,480円/gまで回復していました。
しかし、その反発は続かず、翌6日には**−1,810円の大幅な下落**が発生しています。

前日には米ロ核軍縮条約の失効が報じられていました。
本来であれば地政学リスクの高まりは貴金属価格の上昇要因となることが多いとされています。

それにもかかわらず価格は下落。この時点では依然として金融政策観測や流動性要因の影響が強かった可能性が示唆されます。

🔹 2月10日(月)|+691円

2月7日:10,726円/g → 2月10日:11,417円/g(+691円)

急落後の反発が確認された日です。
2月上旬にはイスラエルとイランを巡る報道が相次ぎました。そのため、中東情勢の緊張が再び意識される様になりました。

金融政策ショックが一巡する中で、こうした地政学ニュースが貴金属市場の材料として意識され、価格の持ち直しにつながった可能性があります。

🔹 2月20日(木)|+726円

2月19日:11,249円/g → 2月20日:11,975円/g(+726円)

月中のレンジ推移の中で比較的大きな上昇が見られました。
この日、米連邦最高裁はトランプ政権の関税措置について大統領権限の逸脱に当たるとの判断を示しました。

通商政策を巡る不透明感が改めて意識され、貴金属市場でも材料として注目される局面となっています。

🔹 2月26日(水)|+683円

2月25日:11,664円/g → 2月26日:12,347円/g(+683円)

月末にかけて再び上昇幅が拡大しました。
この日の上昇により、2月の国内プラチナ相場は月間高値を更新しています。

月後半は、通商政策や地政学リスクなど複数の材料が意識される中で、相場が徐々に持ち直す流れが見られました。

🔍 2月の値動きの特徴

・最大級の下落は2月2日(−2,524円)
・月初は金融政策観測と流動性要因で急落
・地政学ニュースが出ても前半は相場反応が限定的
・月後半は通商政策や地政学材料が意識され持ち直し

2026年2月の国内プラチナ相場は、

金融政策ショック → 地政学材料 → 通商政策

というニュース構造の中で、徐々に持ち直す展開となりました。

まとめ

2月のプラチナ相場を振り返る

2026年2月のプラチナ相場は、月初の急落から始まり、その後は反発と調整を繰り返す展開となりました。

とくに2月2日は−2,524円と大きな下落が発生。相場は一気に水準を切り下げます。
さらに2月6日にも−1,810円の下落が記録されました。月前半は非常に値動きの荒い状況が続きました。

その後、月後半にかけては徐々に買い戻しが進行。国内プラチナ相場は12,300円台まで回復しています。

今回の相場では、金融政策観測や証拠金引き上げによる流動性変化に加え、地政学リスクや通商政策など複数の材料が重なりました。
その結果、2月のプラチナ相場は短期間で大きく上下するボラティリティの高い1ヶ月となりました。

今後の相場のポイント

1月は地政学リスク主導の上昇局面でした。これに対して、2月は金融政策ショックを起点に複数の材料が交錯する不安定な相場となりました。

今後も金融政策の方向性や地政学リスク、通商政策の動向が、プラチナ相場の値動きに影響を与える可能性があります。
値動きの大きい局面では、ニュースの背景を確認しながら相場の流れを見極めることが重要になるでしょう。

関連コラム

■ 参照・出典一覧

【金融政策・流動性関連】

【地政学リスク関連】

【通商政策関連】