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2026年3月プラチナ相場レポート|中東情勢とエネルギー市場の混乱で下落した1ヶ月

2026.04.10

はじめに

2026年3月のプラチナ相場は、月初の高値圏からスタートした後、月末にかけて徐々に水準を切り下げる展開となりました。

特に3月4日には前日比−1,164円の急落が発生し、相場の流れが大きく変わる場面も見られます。
その後も月中から月後半にかけて段階的に下落が続き、プラチナ価格は月末にかけて安値圏へと移行しました。

この背景には、中東情勢を巡る緊張の高まりやエネルギー市場の不安定化、さらに中央銀行による金売却のニュースなど、複数の材料が重なっています。
こうした国際情勢の変化は金融市場全体に影響を与え、貴金属市場でも重要な材料として意識されました。

このコラムでは、実際の店頭買取価格(田中貴金属)と為替データをもとに、2026年3月のプラチナ相場の動きを整理しながら、価格変動の背景となったニュースや出来事をわかりやすく解説していきます。

▶ 目次(クリックで開く)

2026年3月のプラチナ相場をひと目で

🔸 国内プラチナ相場

月初の高値圏からスタートした後、段階的に水準を切り下げる展開となった。特に3月4日には前日比−1,164円の急落が発生し、月初の高値をピークに下落トレンドへ移行。3月27日には10,053円/gまで下落し、これが月内の安値となった。

🔸 海外プラチナ相場(ドル建て)

月初の高値圏からスタートした後、月中から月後半にかけて下落基調が強まり、900ドル台前半まで水準を切り下げる場面が見られた。月末にはやや持ち直したものの、全体としては月初より低い水準で取引を終えた。

🔸 為替(ドル/円)

為替は月初156円台からスタートし、月後半にかけて円安方向へと推移。月末には160円台に接近する場面も見られ、円建てのプラチナ価格にも影響を与えた。

🔸 3月相場の特徴

月初の高値をピークに、段階的に安値を更新していく下落トレンド型の相場となった。急落が一度に発生したのではなく、月中から月後半にかけて複数回の下落が重なる形で価格が切り下がっていった点が特徴的だった。

🔸 注目ポイント

中東情勢の緊張やエネルギー市場の動向、中央銀行の行動などが金融市場全体の材料として意識された1ヶ月となった。今後も地政学リスクや世界経済の動向がプラチナ相場に影響を与える可能性がある。

国内プラチナ相場の動き

2026年3月の国内プラチナ相場(円/g)は、月初の高値圏からスタートした後、月末にかけて大きく下落する展開となりました。

月初の価格は12,997円/g(3月2日)で、これが3月の月間高値となっています。
前月の回復基調を引き継ぐ形でスタートしたものの、この水準をピークに相場は徐々に下落方向へと転じていきました。

とくに3月4日には11,486円/gまで下落し、月初から短期間で価格が大きく動く場面が見られます。
その後は11,000円台前半〜後半を中心としたレンジで推移しながら、相場は徐々に水準を切り下げていきました。

月後半に入ると下落の流れがさらに強まり、3月27日には10,053円/gまで下落。
この水準が3月の月間安値となります。

その後も大きな反発は見られず、最終営業日の3月31日は10,460円/gで取引を終えました。

結果として、2026年3月の国内プラチナ相場は次のような推移となりました。

月初:12,997円/g(3月2日)
月間高値:12,997円/g(3月2日)
月間安値:10,053円/g(3月27日)
月末:10,460円/g(3月31日)

月間レンジは

10,053円〜12,997円(約2,944円)

となり、比較的大きな値幅が確認できます。

このように3月の国内プラチナ相場は、

月初の高値圏 → 月前半の急落 → 中旬のレンジ推移 → 月後半の下落

という流れで推移しました。

月全体として見ると、月初の高値をピークに徐々に水準を切り下げていった下落基調の1ヶ月だったと整理できます。

為替の値動き

為替(ドル/円)のグラフを見ると、2026年3月は月初から156円台でスタートしていることが分かります。
月初の水準は156.63円で、これが月内の安値となりました。

その後、為替は徐々にドル高・円安方向へと動きます。
月前半は大きなトレンドが一気に形成されたわけではなく、短期間で上下を繰り返しながら推移しました。

たとえば3月5日には前日比−0.79円の下落が見られる一方、3月12日には+0.98円の上昇が確認されるなど、日ごとの値動きは比較的細かな振れを伴っています。

ただし月全体で見ると、為替は徐々に水準を切り上げる動きとなりました。
月末の3月30日には160.22円まで上昇し、これが月内の高値となっています。

最終的に月末は159.83円で取引を終えており、月初と比べて約3円程度の円安となりました。

このように3月の為替相場は、

月初156円台 → 月後半にかけて160円台に接近

という流れで推移し、緩やかな円安方向の動きが続いた1ヶ月だったと整理できます。

海外プラチナ相場(ドル建て)の動き

海外プラチナ相場(ドル建て・NY市場終値)のグラフを見ると、2026年3月は月初の高値圏からスタートした後、月末にかけて大きく水準を切り下げる展開となったことが分かります。

月初の高値とその後の下落

月初の価格は995.2ドル/oz(3月2日)で、これが3月の月間高値となりました。
その後、相場は徐々に下落方向へと転じていきます。

月前半には短期間で上下を繰り返しながら推移しましたが、全体としてはやや水準を切り下げる動きが続きました。
とくに3月中旬以降は下落の流れが強まり、価格は900ドル台前半まで下落する場面が見られます。

その後も相場は大きく反発することなく推移し、3月27日には883.7ドル/ozまで下落。
この水準が3月の月間安値となりました。

月末にかけてはやや持ち直しの動きも見られましたが、大きな回復には至っていません。
最終営業日の3月31日は904.6ドル/ozで取引を終えました。

3月の海外プラチナ相場まとめ

結果として、2026年3月の海外プラチナ相場は次のような推移となりました。

月初:995.2ドル/oz(3月2日)
月間高値:995.2ドル/oz(3月2日)
月間安値:883.7ドル/oz(3月27日)
月末:904.6ドル/oz(3月31日)

3月の海外プラチナ相場の月間レンジは

883.7ドル〜995.2ドル

となりました。

このように3月の海外プラチナ相場は、

月初の高値圏 → 月前半の調整 → 月中から後半にかけての下落 → 月末の小幅反発

という流れで推移しました。

国内プラチナ相場も同様に月後半にかけて水準を切り下げており、
2026年3月は国内・海外ともに下落基調が共通して確認できる1ヶ月だったと整理できます。

3月のプラチナ相場に影響した主要ニュースまとめ

2026年3月のプラチナ相場は、中東情勢の急激な悪化を背景に、国際政治やエネルギー市場の不透明感が強まる中で推移しました。

とくに今回は、イランを巡る軍事衝突の報道が相次ぎ、ホルムズ海峡やエネルギー市場への影響が世界市場全体で意識される状況となります。
こうしたニュースは金融市場全体のリスク認識にも影響を与え、貴金属市場でも重要な材料として注目されました。

ここでは、3月のプラチナ相場の値動きの背景となった主なニュースを時系列で整理します。

📌 月初:イラン情勢の急変と中東緊張の高まり

3月相場の出発点となったのは、イランを巡る軍事衝突でした。

2月28日には、アメリカとイスラエルがイランに対して大規模攻撃を実施したと報じられます。
この攻撃はイランの体制転換も視野に入れた作戦とされ、地域の政治情勢に大きな衝撃を与えました。

さらに3月1日には、イラン最高指導者 アリ・ハメネイの死亡 が報じられます。
中東地域の政治バランスが大きく変化する可能性があるとして、世界市場でも大きな注目を集めました。

その後も湾岸諸国とイランの関係悪化が報じられるなど、地域の安全保障環境は急速に不安定化していきます。
こうした政治的緊張の高まりは、金融市場全体のリスク要因として意識される局面となりました。

📌 月中:ホルムズ海峡とエネルギー市場

3月中旬に入ると、焦点は ホルムズ海峡を巡る問題 へと移っていきます。

新たな最高指導者に就任した モジタバ・ハメネイ は、初声明の中でホルムズ海峡の封鎖を継続する方針を示しました。

ホルムズ海峡は世界の原油輸送の要衝であり、世界の海上原油輸送量の大きな割合がこの海峡を通過しています。
そのため封鎖の可能性が意識されると、エネルギー市場では供給不安が急速に広がりました。

実際にこの時期、原油価格は急騰し、湾岸諸国では減産の動きも報じられます。
エネルギー市場の混乱はインフレや世界経済への影響にもつながる可能性があるため、金融市場でも重要な材料として注目されました。

また、アメリカは海峡を航行する船舶を守るための護衛作戦への参加を各国に要請しました。
しかし日本やオーストラリアは部隊派遣の計画はないと表明するなど、国際社会の対応は一枚岩とはならない状況も見られました。

📌 月後半:紛争拡大と外交交渉

月後半に入ると、紛争拡大への懸念と外交交渉の動きが同時に進む展開となります。

イスラエル軍によるエネルギー施設への攻撃や、イランによる湾岸諸国への報復攻撃など、エネルギーインフラを巡る軍事衝突も報じられました。
こうした出来事は、地域紛争がエネルギー供給そのものに影響を与える可能性を市場に強く意識させる結果となります。

さらにイランは報復攻撃の対象を世界の観光地などへ拡大する可能性を警告し、紛争が中東以外の地域へ波及するリスクも指摘されました。

一方で、アメリカは戦闘終結に向けた計画案を提示するなど外交的解決を模索する動きも見られました。
しかしイラン側はこの提案を拒否し、交渉は難航します。

その後、アメリカはイランのエネルギー施設への攻撃を10日間停止する措置を発表しましたが、同時に米軍増派の検討も報じられるなど、軍事的圧力と外交交渉が並行して進む不安定な状況が続きました。

📌 月末:中央銀行の金売却

さらに3月下旬には、貴金属市場の需給に関わるニュースも注目されました。

トルコ中央銀行が保有していた金を大量に売却したと報じられたのです。

この背景には、中東情勢の緊張によるドル高・リラ安が進み、トルコが為替介入の原資を確保する必要があった可能性があると指摘されています。

中央銀行による金の売買は貴金属市場全体の需給にも影響を与えるため、この動きはプラチナ市場でも相場材料として意識されました。

🔍 3月ニュース構造まとめ

3月のニュースを整理すると、

月初:イラン情勢の急変と中東緊張の高まり
月中:ホルムズ海峡とエネルギー市場
月後半:紛争拡大と外交交渉
月末:中央銀行の金売却

という流れで推移しました。

このように2026年3月は、中東情勢を中心に、地政学リスク・エネルギー市場・中央銀行の行動といった複数の要因が交錯した1ヶ月だったといえるでしょう。

相場が大きく動いた日を検証(2026年3月)

2026年3月の国内プラチナ相場は、月初の高値圏からスタートした後、月末にかけて徐々に水準を切り下げる展開となりました。
ここでは、前日比で特に変動幅が大きかった4日間を日付順に整理し、その背景となったニュースや市場環境を確認します。

🔹 3月4日(水):−1,164円の急落

3月3日:12,650円/g
3月4日:11,486円/g(−1,164円)

3月相場で最も大きな下落となったのがこの日です。
月初に高値圏をつけた直後、プラチナ価格は一気に水準を切り下げました。

この時期には、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃が報じられ、中東情勢が急速に緊張していました。
さらにイラン最高指導者ハメネイの死亡も伝えられ、地域情勢の不透明感が強まります。

こうした地政学リスクの高まりは金融市場全体の不安定要因となり、貴金属市場でもポジション調整が進みました。
その結果、プラチナ価格は月初の高値圏から急落する展開となりました。

🔹 3月16日(月):−538円の下落

3月13日:11,846円/g
3月16日:11,308円/g(−538円)

月前半の調整局面の中で比較的大きな下落が確認された日です。

この時期には、ホルムズ海峡を巡る問題が市場で意識され始めていました。
海峡封鎖の可能性が報じられると、エネルギー市場では供給不安が広がり、原油価格も大きく変動します。

エネルギー市場の不安定化は世界経済の見通しにも影響するため、工業需要を持つプラチナ市場でも警戒感が強まりました。
こうした市場環境の中で、プラチナ価格は再び下落する展開となりました。

🔹 3月23日(月):−888円の大幅下落

3月19日:11,374円/g
3月23日:10,486円/g(−888円)

月後半に入ると、相場は再び大きく水準を切り下げました。

この時期には、エネルギー施設への攻撃など中東地域の軍事衝突拡大が報じられ、地域情勢の緊張がさらに高まりました。
エネルギー供給への影響が懸念される中で、金融市場ではリスク回避の動きも強まります。

こうした不安定な市場環境の中で、プラチナ価格は大きく下落し、相場は安値圏へと移行していきました。

🔹 3月27日(金):−679円の下落(月間安値)

3月26日:10,732円/g
3月27日:10,053円/g(−679円)

3月の国内プラチナ相場は、月末にかけてさらに下落しました。

この日の価格は10,053円/gとなり、これが3月の月間安値となっています。

この時期には、中東情勢の緊張が続く中でエネルギー市場や金融市場の不透明感が強い状態が続いていました。
さらに中央銀行による金売却のニュースも報じられ、貴金属市場全体の需給への影響が意識される局面となります。

こうした材料が重なる中で、プラチナ価格は月末にかけて安値圏へと下落する展開となりました。

まとめ

2026年3月のプラチナ相場は、月初の高値圏からスタートした後、月末にかけて徐々に水準を切り下げる展開となりました。

特に3月4日には前日比−1,164円の急落が発生し、月初の高値をピークに相場は調整局面へと移行します。その後も月中から月後半にかけて段階的に下落が続き、3月27日には10,053円/gまで下落し、これが月内の安値となりました。

今回の相場では、中東情勢の急激な悪化を背景に、地政学リスクやエネルギー市場の不安定化が金融市場全体で強く意識されました。さらに中央銀行による金売却のニュースも重なり、貴金属市場全体の需給への影響が注目される局面となっています。

その結果、2026年3月のプラチナ相場は、月初の高値をピークに徐々に安値を更新していく下落トレンド型の1ヶ月となりました。

一方で、こうした大きな値動きの局面では短期的な反発も発生しやすく、市場環境の変化によって価格が大きく上下する可能性があります。

今後のプラチナ相場を考えるうえでは、

中東情勢を巡る地政学リスク
エネルギー市場の動向
世界経済や工業需要の見通し

といった要因が、引き続き重要な材料として意識される可能性があります。

世界情勢の変化が市場へ与える影響を確認しながら、今後の相場の動きを見ていくことが重要になりそうです。

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参照・出典