2025.07.22
宝石やジュエリーは、身につけるだけで気分を上げてくれる特別な存在。
でも実は、ちょっとした油断で輝きが失われたり、思わぬダメージを受けてしまうことも少なくありません。
このコラムでは、宝石全般に共通する保管とお手入れの基本について、初心者の方にもわかりやすくご紹介します。
宝石にはそれぞれ、硬さや性質の違いがあります。
たとえばダイヤモンドは非常に硬くて傷がつきにくい一方で、珊瑚や真珠は柔らかく、ちょっとした衝撃や乾燥にも弱い素材です。
そのため、すべての宝石を同じように扱うのは避けたほうが良いでしょう。
大切なのは、素材ごとに合った保管とお手入れを心がけることです。
宝石の保管には、少しの工夫が大きな差につながります。
🔷個別に保管する
ジュエリーボックスに無造作に入れるのはNGです。石同士や金属がぶつかって、傷の原因になります。
できれば1点ずつ仕切られたケースに入れるか、柔らかい布に包んで保管しましょう。
🔷高温多湿や直射日光を避ける
湿気や熱、日光は変色や劣化の原因になります。
特に珊瑚や真珠などの有機質の宝石はデリケートなので、風通しの良い場所に保管するのが安心です。
🔷使用後はしっかりケアしてからしまう
汗や皮脂が残ったままだと、宝石の輝きが失われたり、金属が変色することがあります。
柔らかい布で優しく拭き取ってから保管するのが基本です。
日常的なお手入れは、とてもシンプルです。
🔷使ったらクロスで拭く
使用後は、柔らかい布でやさしく拭くだけでも十分です。
宝飾用クロスがあれば理想ですが、メガネ拭きのような素材でも代用できます。
🔷中性洗剤を使ってやさしく洗う
皮脂や汚れが気になる場合は、ぬるま湯に中性洗剤を少量溶かし、柔らかいブラシでそっと洗いましょう。
ただし、水に弱い石(珊瑚や真珠など)には不向きです。傷みや変色の原因になります。
🔷超音波洗浄は要注意
市販の超音波洗浄器を使う方もいますが、すべての宝石に適しているわけではありません。
石にヒビが入っていたり、処理石である場合は避けたほうが無難です。
知らず知らずのうちに、宝石を傷める行動をとってしまっていることがあります。以下のような行動には気をつけましょう。
指輪をつけたまま水仕事や入浴をする
→ 洗剤や温水が金属を傷めたり、石がゆるむ原因になります。
ネックレスをつけたまま寝る
→ チェーンが引っ張られて切れやすくなります。
香水やスプレーをつけた後にジュエリーをつける
→ 化学成分が石や金属を変色させることがあります。
旅行時にまとめてポーチに入れる
→ 石同士がぶつかって傷がつくリスクがあります。
ジュエリーは、普段の使用では気づきにくいトラブルが潜んでいることがあります。
たとえば、石のゆるみや金属の摩耗などです。
年に一度は、専門店で点検やクリーニングをしてもらうのがおすすめです。
トラブルを未然に防ぐことができ、安心して使い続けられます。
宝石は、ほんの少しの手間をかけるだけで、美しい輝きを長く保つことができます。
「使ったら拭く」「丁寧にしまう」という日常の習慣が、大切なジュエリーを守るカギです。
これからもお気に入りのジュエリーを大切にしながら、長く楽しんでいきましょう。
今後は、宝石の種類ごとのお手入れ方法や注意点についても、さらに詳しくご紹介していく予定です。
ぜひ楽しみにお待ちください。