

2026.10.13
PSA鑑定品を調べていると、
「このカードのPSA10は何枚あるのか」
「PSA10の枚数が少ないほど価値は高いのか」
と気になることがあると思います。
PSA10の取得数は、カードの希少性や相場を見るうえで参考になる数字の一つです。
本コラムでは、PSA10の取得数の調べ方や取得率との違い、相場との関係について、
実際のポケモンカードのデータを使いながら解説します。
PSA鑑定の仕組みや評価方法について初めて調べる方は、
「PSA鑑定とは?料金・期間・出し方・PSA10を解説」
もあわせてご覧ください。
PSA10の取得数とは、PSAで鑑定された同一カードのうち、最高評価である「PSA10」と認定された枚数のことです。
PSA10の評価基準やPSA9との違い、未鑑定品との価格差については、
「PSA10とは?基準・PSA9との違い・未鑑定との価格差を解説」
で詳しく解説しています。
PSAでは、鑑定したカードについてグレードごとの認定枚数を「Population Report(ポピュレーションレポート)」として公開しています。
たとえば、あるカードがPSAで10,000枚鑑定されており、そのうち8,000枚がPSA10だった場合、
🔹総鑑定枚数:10,000枚
🔹PSA10認定枚数:8,000枚
となります。
カード市場では、このPSA10認定枚数を
「PSA10の取得数」「PSA10の枚数」「PSA10のPop(ポップ)」などと表現することがあります。
注意したいのが、PSAで鑑定された総枚数とPSA10の認定枚数は同じではないという点です。
PSAではカードの状態に応じてグレードが付けられるため、
同じカードでもPSA10だけでなく、PSA9やPSA8などが存在します。
そのため、
という情報だけでは、PSA10が何枚存在しているのかは分かりません。
PSA10の希少性を確認する場合には、
総鑑定枚数だけではなく、その中でPSA10が何枚認定されているのかを確認することが重要です。
なお、PSA10の認定枚数は新たな鑑定結果が反映されることで変化するため、
確認する際は「いつ時点の数字なのか」も確認しておきましょう。
PSA10の取得数は、PSA公式サイトから無料で確認できます。
主な確認方法は、
🔹「Population Report(鑑定分布データ)」からカードを探す方法
🔹Cert番号(証明番号)からカードを探す方法
の2つです。
PSA公式の「Population Report(ポピュレーションレポート)」では、
PSAがこれまでに鑑定したカードについて、グレードごとの認定枚数を確認できます。
▶ PSA公式「Population Report」はこちら
Population Reportには検索機能もありますが、カード名などを英語で入力する必要があります。
そのため、日本のポケモンカードを調べる場合は、
画面下部に表示されているカテゴリーから順番に選択していく方法が分かりやすいでしょう。
ポケモンカードを調べる場合は、カテゴリー一覧から「TCG CARDS」を選択します。

ポケモンカードを調べる場合は「TCG CARDS」から進みます。
「TCG CARDS」を選択した後は、発行年やシリーズを辿って目的のカードを探します。
該当するカードを表示するとグレード別の認定枚数を確認でき、
「10」の欄に記載されている数字がPSA10の認定枚数です。
また、総鑑定枚数も確認できるため、後ほど解説する「PSA10取得率」を確認する際にも利用できます。
調べたいカードのCert番号(証明番号)が分かっている場合は、証明番号からカードを特定する方法も便利です。
Cert番号とは、PSAケースのラベルに記載されている証明番号のことです。
ただし、カードそのものを所有している必要はありません。
オークションやフリマサイトなどに掲載されているPSA鑑定品でCert番号を確認できる場合、
その番号をPSA公式サイトの証明番号確認ページへ入力することで、
対象となるカードの情報を確認できます。

Cert番号が分かっている場合は、証明番号確認ページからカードを検索できます。
証明番号の確認ページでは、
🔸カード名
🔸発行年
🔸カード番号
🔸グレード
🔸収録シリーズ
など、そのCert番号に紐づいたカード情報を確認できます。
そのため、Cert番号が分かっている場合は、
Population Reportのカテゴリーから目的のカードを探していくよりも、
対象となるカードを特定しやすい方法です。
反対にCert番号が分からない場合は、
Population Reportから発行年やシリーズを辿って探す方法が使いやすいでしょう。
Population Reportから確認する場合は、カード名だけで判断しないことも大切です。
ポケモンカードには、同じポケモンや同じカード名でも、
異なるシリーズやプロモーションカードが数多く存在します。
そのためPSA10の認定枚数を確認するときは、
🔸発行年
🔸収録シリーズ
🔸カード番号
🔸日本語版・英語版などの言語
🔸1st Editionなどの仕様
といった情報も確認し、自分が調べたいカードと一致しているかを確認しましょう。
PSA10について調べる際には、「取得数」とあわせて「PSA10取得率」という言葉を見かけることがあります。
この2つは似ていますが、意味は異なります。
🔹PSA10取得数:PSA10と認定されている枚数
🔹PSA10取得率:PSAで鑑定された総枚数のうち、PSA10が占める割合
たとえば、あるカードがPSAで1,000枚鑑定され、そのうち800枚がPSA10だった場合は、以下のようになります。
| 項目 | 枚数 |
|---|---|
| 総鑑定枚数 | 1,000枚 |
| PSA10認定枚数 | 800枚 |
| PSA10取得率 | 80% |
PSA10取得率は、以下の計算で求めることができます。
PSA10認定枚数 ÷ 総鑑定枚数 × 100 = PSA10取得率
800枚 ÷ 1,000枚 × 100 = 80%
PSA10の取得数と取得率は、それぞれ別の数字です。
たとえば、次の2枚を比べてみます。
| カードA | カードB | |
|---|---|---|
| 総鑑定枚数 | 10,000枚 | 1,000枚 |
| PSA10認定枚数 | 5,000枚 | 800枚 |
| PSA10取得率 | 50% | 80% |
カードAはPSA10が5,000枚存在するのに対し、カードBは800枚しかありません。
そのため、PSA10の「取得数」だけを見ると、カードBの方が少なくなります。
しかし、総鑑定枚数に対する割合を見ると、
🔹カードA:50%
🔹カードB:80%
となり、PSA10の取得数が少ないカードBの方が、PSA10取得率は高くなります。
ここで注意したいのが、
PSA10取得率を「自分のカードをPSAへ提出した場合にPSA10を取得できる確率」と考えないことです。
PSAへ提出されるカードは無作為に選ばれているわけではなく、
状態の良いカードを選んで鑑定へ出す人も多いためです。
そのためPopulation Reportから算出したPSA10取得率は、
「これまでPSAで鑑定されたカードの中で、PSA10がどの程度を占めているのか」
を示す参考値として見るのが適切です。
PSA10の取得数が少ないカードを見ると、
と考える方も多いと思います。
確かに、PSA10の認定枚数が少ないことは、そのカードの希少性を考えるうえで一つの材料になります。
しかし、PSA10の取得数が少ないからといって、必ずしも高額になるわけではありません。
ここで2023年~2024年に配布されたゴッホピカチュウと2007年に発売された映画10周年記念カードである蒼海の王子 マナフィを比較してみましょう。

「蒼海の王子 マナフィ」のPSA10認定枚数は1,830枚で、
ゴッホピカチュウの50,358枚と比較すると大幅に少なくなっています。
その差は約27倍です。
しかし相場を見ると、
🔹ゴッホピカチュウ:約42万円
🔹蒼海の王子 マナフィ:約1万7,000円
となっており、PSA10の認定枚数が圧倒的に多いゴッホピカチュウの方が、高い価格で取引されています。
このように、PSA10の取得数とカードの市場価格は単純に比例するものではありません。
カードの価値はPSA10認定枚数だけではなく、
キャラクターやカード自体の人気、需要、流通量などさまざまな要因によって決まります。
その為、あくまでカードの希少性を考えるための一つの指標として見ることが大切です。
ポケモンカードの価格が、希少性だけではなく人気や需要・供給など、さまざまな要因によって決まる理由については、
「ポケモンカードはなぜ高い?価格が決まる仕組みを解説」
でも詳しく紹介しています。
PSA10の取得数は、一度決まったら変わらない数字ではありません。
新たに同じカードがPSAへ提出され、そのカードがPSA10と認定されるたびに、
Population Report上のPSA10認定枚数も増えていきます。
特に発売からそれほど時間が経っていないカードでは、
数か月の間に認定枚数が大きく増加することがあります。
実際に「ピカチュウex」では、2026年3月26日時点で2,005枚だったPSA10認定枚数が、
9月26日には7,918枚まで増加しました。
約半年間で5,913枚増加し、認定枚数は約4倍になった計算です。
特に8月24日から9月26日までの約1か月では、
と、1,426枚増加しています。
このように比較的新しいカードでは、現在の認定枚数だけではなく、
「どのくらいのペースで増えているのか」にも注目することが大切です。
短期間でPSA10認定枚数が大きく増えれば、市場への供給量が増加し、相場に影響する可能性もあります。
次の章では、PSA10認定枚数の増加と相場の関係について詳しく見ていきます。
PSA10の認定枚数が大きく増えると、市場に流通するPSA10も増えやすくなるため、相場は下落しやすくなると考えられます。
特に短期間で認定枚数が急増した場合には、供給量の増加によって希少性が薄れ、価格に下押し圧力がかかることがあります。
ただし、PSA10の認定枚数だけで相場が決まるわけではありません。
カード自体の人気や需要、市場全体の相場など、さまざまな要因によって価格は変動します。
「ピカチュウex」のPSA10認定枚数と相場を比較すると、以下のように推移しています。

2026年4月24日時点では、PSA10認定枚数が2,740枚、相場が約67万円でした。
その後、認定枚数は増加を続け、9月26日には7,918枚まで増加しています。
一方で相場は、同じ期間に
まで下落しました。
認定枚数は約2.9倍に増え、相場は約69%下落したことになります。
ピカチュウex PSA10認定枚数と相場の推移
このように、PSA10の認定枚数が短期間で大きく増える局面では、供給増加が相場下落の一因になる可能性があります。
ただし、認定枚数が増えたからといって、必ず価格が下落するわけではありません。
ピカチュウexでも、2026年3月26日から4月24日にかけては、
🔹PSA10認定枚数:2,005枚 → 2,740枚
🔹PSA10相場:480,000円 → 670,000円
となっており、認定枚数が増加しているにもかかわらず、相場も上昇しています。
このように、需要が供給の増加を上回る局面では、PSA10認定枚数が増えていても価格が上昇することがあります。
ポケモンカードの最新相場や価格推移については、
「ポケモンカードの最新相場・価格推移」
でも紹介しています。
一概に「○枚以下なら少ない」と決めることはできません。
カードの発行時期や総鑑定枚数、流通量などによってPSA10認定枚数の意味が異なるためです。
特に比較的新しいカードでは、その後認定枚数が大きく増える可能性もあるため、
現在の枚数だけでなく発行時期や増加ペースもあわせて確認するとよいでしょう。
いいえ。新たに同じカードがPSA10と認定されれば、認定枚数は増えていきます。
そのため、PSA10の取得数を確認する際には、いつ時点の数字なのかも確認しておきましょう。
はい。
Cert番号が分からなくても、PSA公式の「Population Report」から発行年やシリーズを辿ってPSA10認定枚数を確認できます。
Cert番号が分かっている場合は、PSA公式の証明番号確認ページから対象のカードを特定する方法も便利です。
基本的には別々に集計されています。
同じポケモンや似たデザインのカードでも、
発行された国やシリーズ、カード番号、Editionなどが異なれば別のカードとして扱われます。
Population Reportを確認するときは、カード名だけでなく、発行年やシリーズ、カード番号なども確認しましょう。
PSA10の取得数は、そのカードがPSA10と認定されている枚数を示す数字です。
PSA公式の「Population Report」やCert番号から確認することができ、
カードの希少性や相場を見るうえで参考になる指標の一つです。
ただし、PSA10の取得数だけでカードの価値が決まるわけではありません。
今回紹介したように、PSA10認定枚数が非常に多くても高額で取引されるカードがある一方で、
認定枚数が少なくても相場がそれほど高くないカードも存在します。
また、比較的新しいカードではPSA10認定枚数が短期間で大きく増えることがあり、
認定枚数の急増による供給増加が相場下落の一因になる場合もあります。
一方で、カード自体の人気や需要が強ければ、
認定枚数が増えていても相場が上昇することがあります。
そのためPSA10の取得数を見る際には、
認定枚数だけでなく、取得率や増加ペース、カードの需要、実際の取引相場などもあわせて確認することが大切です。